宝もの|老人ホーム・デイサービス「はなことば」プラウドライフ株式会社

はなことば新横浜のブログ

宝もの

皆様、こんにちは。

はなことば新横浜でレクリエーションや運動を担当している柴田です。

住み慣れた自宅を離れ、新たな場所としてホームに居を移すことは、多くの方にとって心身に負担を感じることがあります。

その中で、心の支えとなるものがあります。それは、ご本人にとってかけがえのない『思い出の品』です。

「取れたボタン」「ぬいぐるみ」「古びた櫛」「小さな穴の開いたセーター」「一枚の写真」「落書きのような絵」「昔の日記」etc.

これらは、お客様から『私が大切にしているもの』としてご紹介いただいた品々です。

他人から見ると、それは製品として価値のないものと映るかもしれませんが“その方”にとっては、深い思い入れのある品であり、いつもそばに置いておきたいものなのです。

ある女性のお客様は、いつも素敵な腕時計をされています。

婦人物の華奢でおしゃれなデザイン。

ある日、体操にお越しになった際、

「素敵な時計ですね」とお声掛けすると

「(文字盤が)小さいから、今はもう見えないのよ…」とおっしゃいました。

(え?見えていないのになぜつけていらっしゃるのだろう?)

…という私の心の声をお見通しのご様子で、お客様は

「袖を押さえるのにさ」とひと言。

見ると確かに長袖の上に着用されています。

ところがその後、お部屋へ戻るエレベーターの中で

「本当はこれ、もらったものでさ。ずっとつけているのよ…。まあ、お守りね」

と、そっと教えてくださいました。

どなたから頂いたものか聞きあぐねているうちにエレベーターの扉が開き、その先をうかがうことは叶いませんでした。

ですが、愛おしそうに時計を眺めるまなざしに、きっと素敵な思い出が詰まった「宝物」に違いない。時計の針は見えなくとも、その方の心の中で、今もしっかりと時を刻んでいるのだと感じました。

ホームにご入居される際に持ち込まれる所持品の中には、こうしたご本人にとっての「宝物」がひそんでいることを、私たちは認識する必要があると捉えています。

もちろん、お客様の持ち物全てを大切に扱わせていただいておりますが、特にそうした想い入れのあるものをお持ちの際は、その方の“人生の軌跡を物語る品”として、ご本人のお気持ちに寄り添いながら、いつまでも心の支えとなるよう大切にしていきたいと考えています。

話題は変わりますが、ホームで作る新たな思い出もまた、皆様にとって大切な宝物のひとつ。そこで、今年行った『20周年記念イベント』を写真で振り返りたいと思います。

開業以来のご愛顧、運営へのご協力をいただきました皆様に、心からの感謝を申し上げます。

「まずはホーム長のご挨拶」

「お客様熱唱!」

「皆様、歌や楽器演奏などで多才に盛り上げてくださいました」

「スタッフも張り切りました!」

「イベントの後は皆様でティーパーティー」

これからも、変わらぬご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。