回想写真|老人ホーム・デイサービス「はなことば」プラウドライフ株式会社

はなことば新横浜のブログ

回想写真

皆さま、こんにちは。

はなことば新横浜でリハビリやレクリエーションを担当している柴田です。

今回は、当ホームで実施した「回想レクリエーション」の様子をご紹介いたします。

回想とは、過ぎ去ったことを振り返り、思いめぐらすことですが、これを心理療法に取り入れたのが「回想法」です。懐かしい写真や品物を見て思い出を語り合う回想法は、脳を活性化し情緒を安定させ、繰り返し行うことで認知症の予防やうつ症状の改善につながる可能性があるといわれています。

当ホームではこれをレクリエーションに取り入れ、1枚の写真をもとに、お客様同士で様々な思い出を思いつくままにたくさん語っていただく時間を設けました。

ご用意したのは昭和2030年代の生活風景の写真。ちょうどご入居者の皆様や親御様と同年代の人々が写っています。

ある方にそのうちの1枚をお渡しすると…。

しばし、食い入る様にじっくりと眺め入ってから、

「あぁ、懐かしいわね~」と、ひと言。そして、遠い記憶の中から連なるように思い出のエピソードが次々と湧き出てきました。

それぞれから湧き出たエピソードは、ご参加者の間で対話となり、

にわかに皆様の表情が、生き生きと輝き始めました。

「柿を干すのは、ドングリみたいな形をした渋柿よ。干すと甘くなってね」

(昭和20年代、家の軒先に大根や干し柿がずらっと干してある写真を見ながら)

「洗濯機はこうやって(身振り手振りを交えながら)回して使ったのよ。脇には脱水機の代わりに洗濯物を絞るローラーもついてたわよ」

(昭和30年代、洗濯機が出始めた頃の写真を見ながら)

「おふくろに頭を刈られちゃうんだけど、バリカンが切れないから痛てぇんだよ!だから、動くだろ?そうすると今度は「動くな!」ってバリカンを持った手で引っ叩かれたりさ…。懐かしいなぁ(笑)」

(昭和30年代、母親とおぼしき女性にバリカンで散髪してもらっている男の子の写真を見ながら)

「私は姉妹が多かったからさ、みんな“お下がり”よ。姉さんばかり新調だから、私にも新しいの頂戴ってよく駄々こねたりしたのよ」

(昭和30年代、ワンピースを新調してもらったと思われる女の子が、家族に囲まれて嬉しそうにしている写真を見ながら)

さて、ここでクイズです。こちらのお客様は何の思い出を語っていらっしゃるのでしょうか?

ヒントは昭和30年代、テレビ放送が開始されて間もない頃。ある家が2階の窓から戸外に向かってテレビを放映するのを、ご近所の皆さんが寄り集まって一緒に見ている写真です。

正解は…。プロレスラー「力道山」の空手チョップでした!

「力道山は強かったんだから。みんな空手チョップで、こうやってやっつけちゃうんだよ!」

一瞬のうちに時が遡り、古き良き昭和感漂う、とても活気ある午後のひと時でした。